ラノベからコミカライズされた漫画は面白い可能性?

 アニメ化された作品でなかったことにしてもらいたいという作品は山ほどありますが、逆に別の媒体から漫画化された作品はハズレが少ない気がします。あくまでアニメ化、ゲーム化、実写映画化という地雷埋設地帯と比較した話であって、普通につまらないコミックス化作品はいくらでもありますが……。

 こういったメディアミックス作品は非常にざっくばらんに分けると「オリジナルストーリー」か「原作を踏襲」かの二つに大別できると思います。

 オリジナルストーリーの場合、原作側の監修によってまっとうになることも多いです。漫画→アニメの例ですが、CLAMPの作品などはそれの最たるケースと言えましょう。それでなくても、完全オリジナルストーリーだとある種の諦めがついたりもします。

 個人的に好きな他媒体からのコミックス化作品は「ルー=ガルー 忌避すべき狼」。京極堂シリーズで有名な京極夏彦の近未来を舞台としたサスペンスジュブナイルといったところ。

 大きな特徴は主要登場人物が10代の少女たち中心で、2000年代当初の作品ですが発表当初からライトノベルっぽいとしてそちらの方面でも高く評価されていました。で、原作出版から5年後、樋口彰彦によってコミックス化されたのが件の作品です。

 当初は「普通に萌え漫画化されたー!」と思っていたのですが、徐々に漫画という媒体を生かした疾走感を重視し原作であまり活躍しなかったキャラをグッと掘り下げ、原作ファンも予想外の展開が飛び出し、最終的に原作とほとんど同じ経路を踏まえながら逆の終わり方をしてなおかつ納得がいくという結果に終わりました。もちろん、納得いかない原作ファンも多いでしょうが……。

 他にも挿絵担当絵師がそのまま漫画化して独自展開に至った「紅」や、アニメ化した際に原作よりコミックを元としてしまった感の作品として「住めば都のコスモス壮」や「まおゆう」なんかもあります。

 アクセルワールドのコミカライズ版であるマギサ・ガーデンも……ってここまで書いていて気づきました。自分が気に入っている作品「小説→漫画」の作品があまりにも多い……。

 ぎゃ、逆に言えばノベルからのコミカライズ作品は当たりが多いとして……。
投稿日:2016年7月19日

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