オタク文化『漫画』の特徴とサブカルチャー論

 アニメ、映画、ゲーム、音楽、小説、そして漫画とサブカルチャー、もっとざっくり言えばオタク系コンテンツは色々ありますが、これらの中では私は個人的には漫画がとくに好きです。

 アニメ、映画、音楽というのは「視聴者」というだけあって、こちらがアクションを起こさなくても自動的に楽しめるんですよね。自分の中で噛み砕いて受け止める前に、どんどん相手のペースで進展していっちゃいます。それこそがこれらのコンテンツの強みだと思いますが、私は相手のペースに乗せられるというのは対人関係でも嫌だというワガママ気質ですから!

 逆に、ゲームは自分のペースで進めるコンテンツですね。いくらある程度は制作者の作ったレールの上を走るとは言っても、その舵を握るのはプレイヤーです。逆に言うとプレイヤーのモチベーションと腕前が揃わないと進まないとも……。私は相手にペースを握られるのも嫌ですが、相手のペースに乗っかるのは大好物なのです!

 小説はそういう意味で、「読者」というだけあって漫画とかなり似た受け止め方になるんですよね。「ページをめくる」という自発的行いがあってこそ進展するため読者がペースを握り、しかし完全に決まったストーリーを変えることはできない。大きな違いは、小説は文章のみでもって物語り、漫画は文章は添え物であって絵をメインに物語るということです。私は単純なので文章よりも、分かりやすい絵で進む漫画の方が好き、ということで冒頭の結論に戻るのです。

 実際、漫画はアニメの「絵で一発で情報をわかりやすく伝える」ということと小説の「文章で細かい情報を伝える」という大きな二つの長所を兼ね備えたコンテンツだと思います。まぁアニメはさらに音があったりしますし、小説は情報を文章に絞るからこその強みと想像性の高さが残されているので一概に漫画最高とまでは言いませんが。

 だから、よくある漫画のアニメ化やノベル、ゲーム化などは、こういったそれぞれのコンテンツの強みをちゃんと打ち出したものにして欲しいなー、とよく思うのです。……それをだんだん突き詰めてくると「もう別にメディアミックス化しなくても良いのでは?」という考えに陥るのが怖いところです。
投稿日:2016年7月16日

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